徳川家康と囲碁

徳川家康は晩年碁を好み、諸大名と囲碁を通し交流をしました。
本因坊算砂を囲碁の師とし、信長・秀吉同様に五子を置いて対局しています。
家康は算砂を碁所(幕府の職制の一つ)に任じます。
碁打衆を保護し、棋道のその後の発展に大きく寄与しました。
家康の遺訓を読むと、囲碁の戦略性や精神性が垣間見られます。
「人の一生は、重荷を負うて遠き道を行くが如し、急ぐべからず。
不自由を常と思えば不足なし、心に望み起らば困窮したるときを思い出すべし。
堪忍は無事長久の基、怒りは敵と思え、
勝つことばかり知りて、負けることを知らざれば、害その身に至る。
己を責めて人を責めるな、及ばざるは過ぎたるより勝れり。」
2013年7月1日